早池峰神楽

岳神楽山の神

岳神楽 山の神

大償神楽春の舞

大償神楽 春の舞

北上山地にある早池峰山は古くから霊山として人々の信仰をあつめ、山伏の修験道場になっていました。修験者より加持祈祷の舞として神楽が伝えられたといわれています。早池峰山麓の岳(たけ)神楽は早池峰権現をまつる早池峰神社を中心に修験六坊が神楽を伝えてきました。一方の大償(おおつぐない)神楽は大償神社の別当を中心に神楽が伝えられてきました。これら二つの神楽座を総称して早池峰神楽(はやちねかぐら)と呼んでいます。

その歴史は古く、岳にある早池峰神社に伝わる獅子頭に文禄4年(1595)と銘が記されおり、大償には長享2年(1488)の神楽伝授書などから、室町時代以前にはこの地へ伝承したと思われます。両神楽の岳と大償の神楽舞は兄弟関係にあり阿(あ)吽(うん)の形をとるといわれています。昭和51年(1976)には国の重要無形民俗文化財の第1回に指定されました。平成21年(2009)には世界無形遺産に登録されました。

昭和の初年頃までは門打ちなどと称して山に雪が降る11月から2月にかけて岳や大償の神楽衆は、それぞれ1年おきに神の化身である権現(ごんげん)様と称する獅子頭をたずさえて近隣の村々をめぐり、家ごとに悪魔祓いや火伏せ・五穀豊饒(ごこくほうじょう)を祈る権現舞(ごんげんまい)を行い、夜は宿となった農家の一間に幕を張舞台として神楽を演じていました。岳ではこれをまわり神楽と呼び、大償では通り神楽と呼んでいます。

神楽では必ず2間四方にしめ縄をはり神楽座を設け行います。神楽の演目には「式舞」「神舞」「荒舞」「座舞」「狂言」「権現舞」などから成り「式舞」では昼舞う場合は表六番(鶏舞・翁舞・三番叟舞・八幡舞・山の神舞・岩戸開きの舞い)と夜舞う場合は裏六番の(鶏舞・松迎舞・三番叟舞・八幡幡舞・小山の神舞・岩戸開きの舞)があります。演目は七十数曲余りとあるといわれています。

早池峰神社祭の宵宮7月31日と8月1日の例大祭には早池峰神楽殿にて岳神楽と大償神楽が演じられます。正月の1月2日には神楽の館で大償神楽が、1月3日には早池峰神社で岳神楽が舞初めを行います。


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